2011年7月14日付の日本経済新聞の記事によれば、日本マクドナルドは2004年から7年もの歳月、そして延べ300億円に及ぶ資金を投下して顧客情報などを分析するITシステムを構築してきました。今ではマクドナルドの携帯電話サイトの会員は2000万人にも上り、このうち1000万人が「おサイフケータイ」を利用しています。代金を支払う際に「おサイフケータイ」を利用すれば、『いつ・どこで・誰が・何を購入した』という情報を蓄積していくことができます。この蓄積された情報を基に次の一手を考えていけば、売上機会のアップにつながるというわけです。
マクドナルドが新たに開始した『新型クーポン』。一見するとこれまで同様のクーポン戦略と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、一人ひとりに異なったクーポンを配信するところが重要なポイントになります。
従来のクーポンは、マクドナルドのホームページや携帯アプリから自分の食べたいメニューを選択して店頭で提示するものでした。新型クーポンでは顧客の購買履歴に応じて適切なクーポンを配信して来店を促進していきます。
たとえば、頻繁に来店する顧客に対して、購買履歴から定番メニューしか注文していないことが判明すれば、新製品の大幅値引きキャンペーンクーポンを配信してメニューの注文幅を増やしたり、月に1回程度の来店客に対してはコーヒー無料のクーポンを配信して来店頻度を増やしたりと、個々の顧客の取引実績に応じて適切な提案をしていくクーポン戦略なのです。
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